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オフィス「部室化」計画
フルリモート導入から3ヶ月、通常業務に大きな支障がないことから、東京オフィスの規模を縮小しました。具体的には5部屋借りているうち最も広い部屋を解約しました。
東京の部屋撤収の模様。台北オフィスはそのままです。
コロナが収束しても、全社員が「毎日・定時」に出社する必要はもはやありません。それぞれが必要だと判断した時にだけ、出社してくれれば良いと考えています。前衛的な企業の中には、オフィス自体を完全撤廃する会社もあります。→参考:物理オフィスがない完全リモートワークまでの10年間の道のり
業種にもよりますが、オフィス完全撤廃も可能だと思います。でも我々は、いまのところオフィス全廃はしません。デジタル全盛の時代になればなるほど、アナログなコミュニケーションが大事だと思っているので、そのために「いつ行っても誰かに会える場所」として、オフィスを構えておくのは必要だと思うからです。
↑固定電話とかマジもう不要。会社のホームページから代表番号も消去しました。
企画会議はチームで集まりたい、直接相談したい、同僚とランチに行きたい、或いは子どもが小さいのでオフィスで集中して仕事したいなどなど、用事のある時に会社に来てもらえれば良い。極論「たまには気分転換に会社でも行くか」くらいでも良いわけで、オフィスは言わば「部室」であって欲しいのです。
当社の事業はメディア運営やEC、日本酒プロデュース、動画配信など様々ですが、そのどれもが働いた時間=報酬ではありません。工場や農場での労働やオフィスでの事務作業などなら、時間=賃金と計算して良いと思いますが、当社のビジネスモデルの特性上、生み出した価値=報酬。別に決まった時間に働かなくとも、付加価値を創ってくれれば何の文句もないし、高く評価し報います。逆に毎日規則正しく働いていても、何も生み出さない人は評価しません。戦前の工場法の流れを汲む日本の労働基準法は、いまだに「賃金は働いた時間ごと払うべし」って言ってるので、その原則は守りますが、原則しか守りません(雇う側があまり言うとよくないので多くは言いませんw) 上手くバランスをとりながらですが、決まった時間で働いた”だけ”の人より、時間や場所にかかわらず多くの価値を創った人が報われる会社にしていきたいです。
「after コロナ、with コロナの時代には、日本全体が新しい働き方にシフトする」なんて言う意識高い系メディアもありますが、おそらくは「喉元過ぎれば熱さ忘れる」で、多くの企業では働き方も元通り、通勤ラッシュも当たり前に復活します。9年前の東日本大震災の時も「震災後はもう元の働き方には戻らない」っていう話ありましたが、1年と経たず元に戻りました。人間そう簡単には変われないものです。特に大企業は組織が大きいので、制度設計の整備が難しく「時間ではなく価値で評価する」ような働き方は導入しづらい。また、何百何千という社員がいるのに「性善説」で管理制度を設計すると、その制度を悪用する人も出てきます。畢竟、9割以上の会社が元の働き方に戻るはずです。
ウチは小さい会社なので、社員全員がお互いのパーソナリティも分かるし、社長の私も各人の仕事ぶりをみています。オフィスの「部室化」を機に、大企業ではできない勤務形態や人事評価などの制度設計をしてみたいとおもいます。
幸いなことに、東京のコロナ感染拡大が、ぼちぼち落ち着きつつあります。我々も、そろそろ新しい制度設計を完成させないといけない頃です。