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台湾の会社訪問作法
その場で決める
日本企業にありがちなのですが、打ち合わせでさんざん話し込み、会話も盛り上がり、よしやりましょう!となった挙句に、「ありがとうございます。日本に持ち帰って報告させていただきます」。ぼくも過去にその打ち合わせに居合わせたのですが、横で聞いていてひっくり返りました(笑)実際そのあと、先方から「吉田、彼はいったい、何をしにきたんだ」と苦言を呈されました。向こうは真剣に決定権者をテーブルに就かせています。我々も、決定権者をテーブルに就かせるべきです。
「表敬訪問」「情報交換」はNG!!!
これはウチの台北オフィスにも本当に多いです。「せっかく台北に出張するのだから、入れられるだけアポを入れよう」というお気持ちはわかるのですが、訪問される側からすると、具体的な用件もないのに訪問されるのは、たまったものではありません。何のメリットもありませんし、忙しいのに時間を取られるだけです。ニコニコ応対はしてくれますが、内心は「表敬訪問?用事もないのに来るな!」「情報交換?ウチはおたくの情報なんか欲しくないよ、タダで情報が欲しいだけだろ、情報乞食!」と思われているかも知れません。具体的な用事をむりくりにでも作って、訪問しましょう。
担当者のポジションを正確に把握する
日本と違って、若い人でも結構高いポジションと大きな権限を与えらえているケースが少なくありません。年配の人のほうが偉いと思い込んでそちらにばかり話を振っていると、あとで若い人のほうがマネージャーで、めちゃめちゃ気分を害していた、なんて事もままあります。席に就いたらまず、いただいた名刺を一文字残さず熟読し、どのような職掌の人かを最初に確認しましょう。
Give and Takeを心がける
「来てくれ」「送客してくれ」と自分のお願いばかりを連呼するのでは嫌われてしまいます。特に近年の台湾人訪日客急増とともに、台湾の旅行会社への日本企業・自治体の日参が急増しているので、アチラは「また来たのか」と、辟易しています。相手は何をしてくれたらHappyなのか正確に把握しましょう。ぼくは、現代日本では珍しい「浪花節」、すなわち「貸し借り」や「仁義」が大変重視されるテレビ業界の出身ですが、こちらに来て思うのは、中華圏も同様に「浪花節」だ、という事です。相手が困っていたら助けてあげる、相手にとってのHappyを提供してあげる、それを続けていれば、必ず返してくれる方々です。まずは先方が必要としているのは何か?そこにおいて自分が出来る事は何か?考えてみましょう。