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きょうの日経本紙朝刊の一面コラムは秀逸でした。

 

現代では信じられない話ですが、古くは鯉(コイ)が最も高級な魚とされたそうです。

 

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知らんかった!!!

 

京の由緒ある神職の家系に育った吉田兼好は、徒然草のなかで

 

「鯉ばかりこそ、御前にても切らるるものならば、やんごとなき魚なり」

 

すなわち「鯉こそ帝の前でさばいても許される高貴な魚である。」と説き、つづいて「にもかかわらず、近ごろ鎌倉では、鰹(カツオ)のような安い魚が持て囃されているらしい。訳の分からん世の中になったものだ。」と嘆いたと、コラムにはありました。

 

兼好が生きたのは政治の中心が京の公家から鎌倉の武家に移った鎌倉時代の末期でしたから、上記の一節には兼好が抱いた、関東のイナカくさい風習に対するdisが込められています。

 

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↑City Boy吉田兼好

 

実際、「鎌倉武士」でググると、関連キーワードはこんな感じにwwww

 

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バーサーカーヒドスwwwwww

 

元寇では、最強モンゴル軍を2度にわたり撃退した戦闘民族・鎌倉武士。風雅を好む都のお公家様も、同様の感情を抱いていたのかもしれません。

 

それから時が流れ江戸時代になると、こんどは鰹を愛する江戸の庶民が「つれづれに 鰹は食ふな 鯉を食え」つまり「手持ち無沙汰でヒマなら、鰹じゃなくて鯉でも食ってろ」と川柳に吐きます。ここには「鰹を下賤な魚なんて言った兼好法師はバカだなぁ」と言う、江戸っ子の兼好法師(&上方の人々)これまたdisりが込められています。

 

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↑上方とは違った文化が醸成された江戸時代(あんま良いイラストが無かった泣)

 

江戸時代には「女房を、質に入れても、初鰹」という、今言ったら総スカンを喰らうような川柳もあったほど、江戸の人々は鰹を愛したようです。

 

更に時が流れて平成も終わりにさしかかった今、アニサキスのリスクから、生の鰹の取り扱いは全国的に減少しており、今度は鰹が「やんごとなき」魚になるかも知れません。日経のコラムは、合理的な流通システムが、食の豊かさを奪っているのかもしれない、という提起をするコラムでした。

 

 

「アニサキスが猛威をふるっている」という情報は、ネット上にも沢山転がっています。

 

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しかし、そこでいままさに旬の季節を迎えるカツオを持ち出し、日本の歴史や文化を交えて「料理」した記事は、ネットニュースではお目にかかれません。

 

「情報イコール無料(タダ)が当たり前」のこんにちに、新聞社の矜持をみた思いでした!

 

 

さて、そんな徒然な考え〜などあって〜よきところで、きょうのランチは、戻りカツオのタタキをいただきました。

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超絶・美味!!!

 

生カツオは、だり半でいただきます。

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プロフィール

代表取締役
吉田皓一
奈良県出身。防衛大学校を経て慶應義塾大学経済学部卒業後、朝日放送入社。総合ビジネス局にてテレビ CM の企画・セールスを担当したのち退職。
2012 年㈱ジーリーメディアグループ創業。台湾人香港人に特化した日本観光情報サイト「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」を運営する。HSK漢語水平考試6級(最高級)及び中国語検定準1級所持。台湾にてテレビ番組やCM出演、雑誌コラムの執筆、台湾でチャンネル登録18万人のYouTube「吉田社長JapanTV」運営なども行う。日本酒輸出、台灣交通部(国交省)Taiwan Pass Project顧問。
2018年より北海道FM northwave「メイリー!台湾」メインパーソナリティとして台湾の魅力を発信中。